宗純先生の京都だより Sojun sensei ‘s journal from Kyoto 11月最期のおけいこは口切の茶事の中の口切の所作のお稽古でした。 立冬(11月7日前後)のころ、前の年の11月から使っていた茶葉が壺の中からなくなるので、炉を開いて今年の初夏に摘まれ、壺に詰められた新茶に手を付けることになります。新茶は初夏から11月頃まで約半年間壺の中で寝かされ、風味が最上になるのだそうです。そこで、壺の封を切って、新しい茶を出し石臼で挽いて抹茶にしたものを賞味する茶事を催すのです。これを口切の茶事と言います。 開封前の壺が床の間に飾られているので、初座の席入りをして床の間の壺を拝見します。亭主は客とあいさつを交わした後に、お茶入れ日記を正客へ拝見に出します。亭主は茶壷を踏み込み畳に運び客の方へ向いて封印されている茶壷の口を小刀で切り、蓋を開けて中の和紙に詰められた濃茶用の茶葉とその周りに詰められた薄茶の葉をそれぞれの小さい黒の茶壷にいれ、再び細長い和紙(封紙)で口を封じて自分の印を押す。封印された茶壷を網の中に入れ、茶壷の拝見に出します。 かつては、半年間熟成された茶葉を茶壷から取り出しそれを丁寧に挽いてお抹茶にして、亭主はもてなしました。今は亭主がわざわざ石臼で挽いてお抹茶を作ることは珍しくなっていると思いますが、その貴重な所作を経験することができました。ノリで封紙を壺の蓋に貼ったり、興味深いものでした。 The last lesson in November we practiced was the procedure from Kuchikiri tea ceremony. On around Ritto (considered as […]