宗純先生の京都だより Sojun sensei ‘s journal from Kyoto 11月最期のおけいこは口切の茶事の中の口切の所作のお稽古でした。 立冬(11月7日前後)のころ、前の年の11月から使っていた茶葉が壺の中からなくなるので、炉を開いて今年の初夏に摘まれ、壺に詰められた新茶に手を付けることになります。新茶は初夏から11月頃まで約半年間壺の中で寝かされ、風味が最上になるのだそうです。そこで、壺の封を切って、新しい茶を出し石臼で挽いて抹茶にしたものを賞味する茶事を催すのです。これを口切の茶事と言います。 開封前の壺が床の間に飾られているので、初座の席入りをして床の間の壺を拝見します。亭主は客とあいさつを交わした後に、お茶入れ日記を正客へ拝見に出します。亭主は茶壷を踏み込み畳に運び客の方へ向いて封印されている茶壷の口を小刀で切り、蓋を開けて中の和紙に詰められた濃茶用の茶葉とその周りに詰められた薄茶の葉をそれぞれの小さい黒の茶壷にいれ、再び細長い和紙(封紙)で口を封じて自分の印を押す。封印された茶壷を網の中に入れ、茶壷の拝見に出します。 かつては、半年間熟成された茶葉を茶壷から取り出しそれを丁寧に挽いてお抹茶にして、亭主はもてなしました。今は亭主がわざわざ石臼で挽いてお抹茶を作ることは珍しくなっていると思いますが、その貴重な所作を経験することができました。ノリで封紙を壺の蓋に貼ったり、興味深いものでした。 The last lesson in November we practiced was the procedure from Kuchikiri tea ceremony. On around Ritto (considered as […]
10月28日、ワシントン大学サイモンホールにて、剣道グループの依頼により恒例のお茶のデモンストレーションを催しました。 宣伝が行き届いていた為でしょうか、例年よりも多い46名もの学生さんが来てくださいました。デモンストレーションの後には、お菓子とお茶を参加者全員に味わって頂きました。質疑応答の際も次から次へと質問が出て、日本の”茶の湯”に対する関心の深さを実感しました。 On October 28th, requested by Kendo (Japanese Fencing) club at Washington University, we conducted the Japanese Tea Ceremony Demonstration at Washington University Simon Hall, which became an annual […]
先週末に訪れたJapan Houseの見学の続きです。1964年からイリノイ大学の名誉教授佐藤晶三先生が教鞭をとり、日本の文化や芸術の紹介が始まりました。1875年に日本館が開設され、その後98年には現在の日本館が完成しました。中にはお茶室も三室有り、芸術学部の授業に使われる他、地域の人たちを対象に生け花や茶道の教室も開かれています。周囲を美しい日本庭園に囲まれ、ここにいるとアメリカの中心にいるということを忘れてしまいそうです。今はちょうど紅葉の美しい時期でしたが、桜の木も庭園周囲に植えられており、桜の咲く春もまた違う風情が楽しめるのではないかと思います。 Japan Houseのリンクはこちらです。
University of Illinois at urbana-champaign のJAPAN HOUSE を見学に行きました。残念ながら時間が間に合わずお点前は見ることができませんでしたが、日本から来ていたという素晴らしい掛け軸を拝見することができました。禅宗の初祖達磨大師が弟子に伝えた禅語で、書は大徳寺大慈院住職戸田実山(この書では紫野実山)と書かれています。 一華開五葉 いっかごようをひらき 結果自然成 けっかじねんになる ikkagoyouwohiraki kekkajinenninaru” one flower opens five petals( leaves). Eventually it will naturally produce seeds. [一輪の花が五弁の花びらを開くように、迷いや煩悩から解かれ清浄無垢な心に立ちかえれば、五つの智慧により、やがて自然に仏果菩提の実を結ぶ]という意味だそうです。 We visited the Japan […]