Journal

Our thought, our passion.

練り切り講習 

  少し時間が経ってしまいましたが練り切りの記事からの続きです。 この春に以前お茶を差し上げた生け花グループ Ikebana International St.Louis Chapter からのお誘いで、練り切りの作り方を披露、レッスンする機会をいただきました。こちらはとても教えたりするレベルではないのですが、お茶とともに日本の文化を紹介するという意味でお引き受けしました。作った花は日本を代表する桜。他にもいくつかのサンプルを作って持って行きました。   練り切り作りには、三角棒が必要ですが、皆さんの分がなくて困っていると、お茶の生徒さんの義理のお父様が、この日のためにたくさんの三角棒を作ってくださいました。とても硬いしっかりした木で、本物に負けないくらいの質です。 この三角棒を使って、参加したみなさんも、ああでもない、こうでもないと一生懸命に取り組んでくださいました。できた練り切りは、ほとんどの人が家族に見せるため食べずに大切にお持ち帰りになりました。初めてのことで準備には色々と工夫が必要でしたが、練り切り作りの紹介は、私たちにとっても学びのある楽しい体験となりました。 After our tea ceremony demonstration for Ikebana International St. Louis Chapter, people were interested in nerikiri sweets and asked […]

練り切り色々 Nerikiri

アメリカでお茶をお稽古していて苦心することのひとつは、和菓子です。日本から買ってきたり、お土産にいただいたりする以外は、純心庵では、これまで様々な和菓子を作ってきました。中でも練り切りは、手間のかかるお菓子ですが、白餡作りから形成まで試行錯誤しながら作ってきました。 今回は、振り返ってこれまで作ってきた練り切りを並べてみました。 最初は、餡の練り具合が分からずにベトベトになったり、形も無骨だったりと苦労しましたが少しずつコツのようなものも掴めてきました。まだまだ不格好ですが、こうやって見てみると、ひとつひとつに思い出があり、作った時の季節や行事、美味しいと食べてくださった方たちの顔が思い浮かびます。 お茶とお菓子は切っても切れない関係。季節の移り変わりに合わせて作る練り切りも変わってきます。庭の花や木々を眺めながら次は何を作ろうかと考えるのも、またお茶の楽しみのひとつです。   One of the challenges in practicing tea ceremonies in the United States is obtaining wagashi, Japanese sweets. Unless they are  brought from Japan, we have […]

6月の茶会@長野庵 Naganoan Chakai in June

日本では梅雨の季節6月。ここセントルイスでは急に夏めいてきました。 6月の第一土曜日、長野庵でお茶会を催しました。 華氏90度(摂氏32度)を超える夏日でしたが、周囲を池と木々に囲まれている長野庵の茶室には涼風が吹きわたっていました。 While it’s now rainy season in Japan, it’s already summer in St. Louis. On the first Saturday of June, we held a chakai, tea gathering, at Naganoan […]

風炉 初炭点前 Furo Shozumi demae

  5月からは炉を片付けて、風炉の季節です。 第一週は基本中の基本、風炉薄茶点前で一つ一つの所作を点検しました。 第2週は、一組のみ持ち合わせている風炉用炭一式で、風炉初炭手前をしました。 そのあと箱点前の基本、卯の花点前でお菓子とお茶をいただきました。 At the beginning of May, we closed the ro hearth and started furo procedure.  After reviewing the basics of this procedure in the first week, […]

5月の茶会 長野庵にて Chakai at Naganoan

  若緑が美しい、植物園日本庭園内の長野庵で、月例の茶会を開催しました。 お客さまはどなたも、木々の中にひっそりと佇む茶室で点てられた一服のお茶をいただく異空間に感動され、満足されていました。 お菓子はこの季節定番の『あやめ』の練り切りです。前日に、お客様用と5月のお稽古用に40個余りを今やプロ並みの腕前になった生徒さんと二人で作りました。 On the first weekend of May, we held our monthly chakai, tea gathering, at Nagano-an in Missouri Botanical Garden. The teahouse was in its best season […]

長板 炉 薄茶と濃茶 Nagaita Rodemae

  4月最後の週は長板に水指、杓立、建水、蓋置を置き、杓立には差し通しの柄杓と荘り火箸を入れて準備します。 この点前では皆具(水指、杓立、建水、蓋置が同じ材質、模様の一式)使用するのですが、まだ持ち合わせていませんので、あるもので代用してのお稽古です。 3年以上も前から、セントルイス在住の陶芸家に皆具の制作を依頼しているのですが。。。完成が待ち遠しいです。 In the last week of April, we practiced nagaita with both thin tea and thick tea. In preparation, we put mizusashi, shakutate, kensui, and futaoki on […]

ガラスの茶箱道具 Glass Art Furidashi and Kinzutsu

  同じ社中のお茶仲間でもあるミズーリ在住のガラス工芸作家、前畑佳永子さんが私たちからの要望に応えて茶箱用の振り出しと茶巾筒、水指を作ってくださいました。イタリアのムリーニガラスの手法や、レースガラスの手法を使っている前畑さんの作品は、色彩豊かで美しく、それでいて日本の茶道具ともしっくりと溶け込みます。水指には、日本から取り寄せた黒真塗りの木蓋がついています。 前畑さんは、ワイナリーで有名なオーガスタの自然の中で、ご主人のサムさんと一緒に素晴らしいガラスアートを作っていらっしゃいます。工房を訪ねてみたい方、または作品を購入したい方は、以下のサイトからご連絡ください。 Kaeko Maehata Kaeko Maehata, our friend who joined our tea ceremony practice in Junshin-An last year, created beautiful glass sets—furidashi and kinzutsu—for the box tea procedures. She […]

寿棚 濃茶と薄茶点前 Kotobuki Shelf

  収納庫を整理していましたら、2~3年前に日本から持ってきた寿棚があることに気づき、早速、このお棚を使ってみました。 14代淡々斎が考案されたこのお棚は地板が四方、天板は八角形の松材の溜塗です。柱は雲形透かしの鰭板が上下についた、四方透かしの二本柱。点前は丸卓と同じなのですが、柄杓は合を上向きに置きます。デザイン、溜塗が美しい。   While I was cleaning the closet, I came across the Kotobuki shelf I brought from Japan a few years ago. Originally designed by the 14th Iemoto […]

ワシントン大学 お茶のデモンストレーション The Demonstration at Washington University

  WashUの剣道クラブ、Japan Pier Clubより依頼を受け、お茶の歴史や精神、また”道”についてのレクチャー及び薄茶風炉点前のデモンストレーションを披露しました。 40名近くの学生さんの参加でそのうちの20名にお菓子とお茶をお点てしました。 デモの後にもたくさんの質問があり、ここセントルイスの大学生たちの日本文化への関心の深さを改めて感じました。   Around forty students joined our tea demonstration requested by Kendo Club and Japan Pier Club at Washington University. Followed by a lecture about […]